栃木県 二宮町 せんだん幼稚園 理事長コラム

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 玉磨かざれば光なし 
 生活発表会が近づいてまいりました。一年を締めくくる発表イベントに、保護者の皆様も楽しみにされていることと思います。園内は各クラス一丸となってよい発表ができるよう、最後の練習に励んでいるところです。
 さて、人間の可能性の60%は遺伝子(DNA)、残りの40%は後天的なもの(教育・経験など)と言われています。これは、足し算ではなく、かけ算であり、40%の内容次第では行く行く相当大きな違いが出ることになるでしょう。子育てや教育に携わる保護者の皆様や幼稚園などの教育関係者はこの40%に子の未来の希望を懸ける(賭ける?)訳です。
 では、どうするのがベストな40%なのか?。実は60%の部分が人それぞれ千差万別である為、こうするのがベストという正解は無い、と言えます。しかし、そうは言っても、最大公約数としての基本は当然ある訳ですね。家庭では、テレビの見過ぎやTVゲームのし過ぎに注意したり、しつけや生活習慣の基本など。幼稚園などでも教育の視点は当然そこに置かれるべきでしょう。当園で重視する基本は、いわば人格教育と言えるものです。つまり、人格を磨けば、学力や個性的な能力、長所といったものは自ずから花開く、と考えています。逆を言えば、玉(人格)を磨くことなくしては、光(才能などの長所)は輝くことはない、たとえ一時光っても、すぐに褪せてしまうのではないでしょうか。三つ子の魂百まで・・雀百まで・・ の喩えは幼少期に培う人格の基礎が大切、と諭しているのでしょう。
 人として踏み行うべき正しい筋道としての人格には、いくつかの観点があります。幼少期に培うものとして、忍耐心、協調心、向上心などは重要点です。このどれもが、ほうっておいて育つものではなく、集団の中で切磋琢磨する適切な活動を通して育つものです。当園で実践するところの日常の総合的な活動も然り、発表会に向けてのクラス一丸となった練習も然り、です。当園の教育活動はこれら忍耐心、協調心、向上心といった人格の根っこを培う為のものであり、これなくして子供達の将来に夢を託すことはできません。
 一方では幼児は自由に、自然に、という考えを過度に主張される方もおられます。それも一理であり、当園でもそのような時間を設けていますが、それに偏ると問題。そのような環境の下だけで自らの玉を自分で磨いていける子は極めて少ないからです。それは自然の中で自然に磨かれて光り輝く玉がないように・・。「自然に、自由に」、など、耳あたりの良い言葉に流されてしまうのは実は本当の愛から離れていく、と心得て、注意が必要でしょう。
 歌を歌う、太鼓をたたく、劇を演じる、等、どれも幼児期の玉を磨くものとして有効な活動です。お子さまの発表会での一生懸命な態度を認め、誉め、玉をともに磨いてあげましょう。(人格を磨く=生きる力を育む)